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線路

私の彼氏の友達が、実際に体験した話です。

その友達(以下Sさん)が住んでいる地域には、よく人が自殺する川や線路があるそうです。

ある年の夏、Sさんとその友達(Dさん、Aさん、Nさん)、合計4人で肝試しに行こうと言うことになり、自殺が多発している線路に行ったそうです。

線路に着いたものの、辺りが真っ暗なだけで、これといって怖い事はなかったそうです。

S「何だ、なんもねーじゃん」

N「どうする? 帰る?」

など話をしている時、Sさんは、『携帯のカメラで写真を撮ろう!』と思ったそうです。

そこで、

S「なぁ、携帯で撮らねぇ? 何か写るかもよ」

と3人に提案しました。3人は

「いいねぇ! やろうよ!」

と乗り気だったので、Sさんは自分の携帯でパシャ! と線路全体を写す感じでシャッターをきりました。

しかし、撮り終えた画面はただ真っ黒なだけで、白い影が写ってるとか、赤い線が写ってるなどはなかったそうです。

S「何だ! なんも写ってないじゃん」

A「うわっ! 面白くないなあ!」

D「もう、帰ろうぜ!」

Sさんの友達が帰ろうと言い出したので、4人は帰る事にしたそうです。
4人は横一列に並び、あの先輩がどうだとか、あの女はどうだとか、くだらない話をしながら歩いて帰ったそうです。

10分程歩いた時、ふとSさんはさっきの写真が気になり、

S「なあ、さっきの写真もう一回見てみない?」

と、相変わらずくだらない話をする友達に言いました。

D「まあいいけど…?」
友達3人は、『どうした?』という顔をしながら、Sさんの周りに集まりました。
Sさんは先程保存しておいた線路の写真を、出しました。

すると…

撮った直後は真っ黒だったその写真の中央に、白い女の顔が小さく写っていたのです。
Sさんはびっくりして携帯を勢いよく閉じました。
友達もびっくりした様子だったそうです。

A「と、取りあえずもう一回見てみようよ…」

そう言われたSさんは、恐る恐る携帯を開けました。

すると、小さかったはずの女の顔が、今度は画面いっぱいになっていました。
Sさん曰わく怒っているような顔だったそうです。

その顔をみて4人が絶句していると、


バキッ!


と携帯の画面が割れたそうです。
Sさんはそれを見て

S「もう今日は帰ろうか…」

と言い、友達と別れたそうです。

次の日、Sさんは携帯を変え、画面が割れた携帯は携帯ショップに処分してもらったそうです。

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