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留守番中の電話

ずっと前、そうだな高校生くらいの時かな、家に誰もいないときに帰ってきてさ。
あー畜生なんで誰もいないんだよーとか愚痴りながら家で留守番してたんだ。
もう午後7時回るくらいになって、腹は減ったけどうちは食べ物を買い置きしない。
冷蔵庫にもどこにも、俺が手を加えて食べられそうなものはなかった。
どうしようかなーどこ行ってんだろうなー買い物して帰ってこなかったら外食かうれしいなー、とか考えながらテレビ見てたら、電話が鳴り始めた。
ああ、母さんか父さんだろう、晩御飯何がいいー?なんて聞いてくるんだろうと思いながら受話器をとった。
「もしもし」
「あ、もしもし○○さんのお宅ですか?お母さんかお父さんおられますでしょうか?」
何だよそういう電話かよ、と思いながら
「いえ、いまいません」
と答えると、電話主は何故か嬉しそうにいった。
「そうですか、いらっしゃいませんか。いらっしゃらないんでしたら…そうですね…」
またかけなおしてくるつもりだろう、まあこんなことを覚えてられるわけもない、またかかってきて初めて「あーなんか電話あったよ」ってことになるんだろうと考えていると、
「うっふ、うふ、ふふ、いま一人ですかぁ?えへふあはあはは」
なんか電話の向こうの人は笑っている。気味が悪い。
「え、あの、じゃあ帰ってきたら伝えておき
「アッハッハッハッハッハハッハハハハはハハッハhッハアアアアああ!!!!」
なんだこれ!ヤバイ気がする!
俺は受話器を置く。電話からは
「お゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
って声が漏れていた。

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