小学校の頃、障害を持った子が入るひまわり学級ってのがあって、
ひまわり学級と交流を持つ委員みたいなのに選ばれてた俺は、ちょくちょくそこへ行ってた。
軽度の知的障害をもった女の子がいて、意思疎通はちゃんとできるし
見た目も普通っぽいが、変な言動が少し目立つ感じだった。
よく話をしたりと仲良くなってたが、中学校へ上がってからは喋らなくなった。
その子は障害が軽度なので親が普通の学校へ通わせたいといって俺と同じ中学へ進学してきたが、
そこでいじめられるようになってしまったからだ。理由はやはり奇抜な言動が目立つからで、
別のクラスの俺にも噂ぐらいは聞こえていた。
「あいつキモいよなあ」と聞かれ、「本当だよな」と言ってたりもした。
俺自身、一歩間違えればいついじめられてもおかしくない奴だったから、
毎日ビクビクして周りに調子を合わせていた。
ある日、廊下で俺を見かけたその子が嬉しそうに寄ってきて話しかけてきたが、
俺は誰かに見られてないか周りを見ながら、「話しかけんなよ」と邪険に扱った。
その子は障害があるといっても自分がいじめられてることは認識してたし、
だんだん元気も無くなっていた。でも俺は自分がイジメにあったら
どうしようとばかり心配して、そんなことを言ってしまった。
そして、だんだんその子へのイジメに性的なものが加わっていって、
男子の一部で「あいつ犯そっか」みたいな話が出てきた。
しばらくして、その子が不登校になって、家も引越ししていった。
生徒の間のではレイプに遭ったっていう噂が立った。
本当かどうかは知らないけど、それからずっとその子のことが頭から離れなくなった。
今でもその子を思い出すと憂鬱な気分になる。最悪な中学生活、というより最低な俺だった。
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