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私の友達Tの体験した話です。

Tは変わった夢を毎日見るそうです。
真っ暗な中をTが一人で歩いていると、遠くに白い球体が見え、Tはその球体のほうに歩いて行こうとするんですが、その球体が何なのか分かるくらい近づく寸前に、目が覚めるそうです。

その話を聞いたとき、私は全く興味がなく軽く聞き流していました。

それから数日後、Tから電話があり、

「あれ…何か分かった…あ…は…」

と言い終わる前に電話が切れてしまいました。

私はTが何を言おうとしたのか気になり、電話をかけ直しました。
しかし何度かけてもTは出ませんでした。

しかたなく、私は明日Tに直接会って話すことにして、その日は寝ることにしました。

次の日、Tに昨日の事を聞くと、虚ろな目でTが、

「…あれは…見てはいけかったんだ…あれは球体なんかじゃなくて…」

そこまで言うとTは急に、

「あああぁぁああぁぁああぁぁぁ」

と、人とは思えない奇声をあげ暴れだしました。

それを見ていた周りの人がTを押さえつけその場は収まり、その騒ぎで来た警察にTは連れていかれました。

その後、私が警察の人に取り調べされたときに言われた質問は、今でも鮮明に覚えています。

警察「彼がずっと変な事をブツブツ言っているんだが、心当りありますか?」

私「変な事?」

警察「あれは…俺なんだ…ぐちゃぐちゃに丸められた俺が俺見つめて…」

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